内部監査に必要な能力のサーベイ2019

プロティビティは、このたび「内部監査に必要な能力のサーベイ」報告書(2019年度版)を作成いたしました。

この調査では、2019年9月に行われた日本内部監査協会主催の内部監査推進全国大会にご来場された、205名の方々にご協力いただきました。「財務報告・会計・内部統制」、「分析とテクノロジー」、「戦略と組織文化」、「サイバーセキュリティ」の4つの分野において、現状の能力がどの水準にあると考えているのか、また、向上の必要性を感じている項目は何かについて、内部監査担当役員、内部監査部門長、内部監査マネージャ、その他内部監査に関係するプロフェッショナルの方々にご回答いただき、その結果を集計しています。​当調査は2007年から日米で実施されており、日本における分析に留まらず、日米比較も行っています。さらに、内部監査の品質向上に強い関心を持っている「内部監査部門長」の評価を全体の調査結果とは区分して分析しています。

今年度の向上の必要性が高い項目として、「財務報告・会計・内部統制」及び「サイバーセキュリティ」の分野ではグローバルスタンダードに関する項目が、「分析とテクノロジー」の分野では監査プロセス自動化(RPA)が上位に入っています。​調査結果から、昨今のビジネスの潮流に対応し、さまざまなテクノロジーやツールを活用して一層効果的・効率的に監査を実施することに対する内部監査人の高い関心が伺えます。​また、「戦略と組織文化」の分野ではアジャイルリスクとコンプライアンスの項目がトップに入りました。内部監査人が規制当局からの要請や事業環境の変化に対し、いかに敏捷かつ柔軟に対処することができるかについて重要な課題として捉えていることを示唆しています。

今回の調査結果は、内部監査の役割が変化する中で、内部監査人のスキル向上に関心を持つ内部監査部門長や内部監査企画担当者だけでなく、内部監査機能の向上を期待する取締役、監査役等の経営幹部や内部監査プロフェッショナルの方々にとっても、ご参考になるものと信じています。

Loading...