プロティビティ・ノースカロライナ州立大学共同のグローバル調査結果―2024年のグローバルビジネスリーダーにとっての主要リスクは、経済とインフレが人材とテクノロジーを上回るー ~革新的な市場と地政学的リスクによって、ビジネスの俊敏性と回復力が試されている~【メンローパーク カリフォルニア州、2023年12月7日】– プロティビティとノースカロライナ州立大学のERMイニシアチブの新しい調査では、世界中のビジネスリーダーが直面する当面のトップリスクとして、経済的圧力とインフレの持続が人材争奪戦に取って代わりました。この調査は、今後1年および今後10年の最も差し迫ったビジネスリスクを評価したものです。経済や人材市場だけでなく、ビジネスリーダーは短期、長期ともにサイバー脅威への懸念も強めており、今後10年のリスクではトップの位置に挙げられています。第12回目となる今回の年次調査「2024年と10年後のトップリスクに関するエグゼクティブの視点」は、世界的なコンサルティング会社であるプロティビティ社とノースカロライナ州立大学プール経営学部のエンタープライズ・リスク・マネジメント(ERM)イニシアチブによって実施されました。本調査では、世界中のさまざまな業種の組織の取締役会メンバーおよび経営幹部1,100人以上を対象に、1年後(2024年)と10年後(2034年)の時間軸で、マクロ経済リスク、戦略リスク、オペレーションリスクの36項目について10段階で評価してもらいました。2024年のトップリスク今後1年のトップリスクには大きな入れ替わりがあり、昨年度に比べて6項目のトップ10リスクが2024年のトップ10から脱落しています。経済情勢とインフレ圧力が2024年の短期的リスクのトップに浮上しました。 また、過去2年間の調査で浮き彫りになった傾向を引き継いで「文化や職場環境の進化に対応しながら人材を見つけ維持すること」が依然として大きな懸念事項となっています。今回の調査での評価項目である36のマクロ経済、戦略、オペレーションのリスクのうち、2024年に特定された上位5つのリスクは以下の通りです。インフレ圧力を含む経済状況トップ人材の獲得・育成・維持、従業員の期待の変化への対応、後継者問題への対処などの能力サイバー攻撃の脅威サードパーティー・リスク(パートナーやサプライヤーのリスク)規制の変更と監視の強化2034年のトップリスク調査回答者はまた、同じ36項目のリスクについて、10年後の2034年に予想される影響を評価し、今後10年間でリスクの状況がどのように変化するかを評価しました。2034年における上位5つのリスクは以下の通りです。サイバー攻撃の脅威トップ人材の獲得・育成・維持、従業員の期待の変化への対応、後継者問題への対処などの能力人材が不足する新たなスキルを必要とするデジタル技術の適用新技術や新興技術、あるいはその他の市場原理がもたらす革新的イノベーションの急速なスピード 規制の変更と監視の強化プロティビティのリスク・コンプライアンス部門グローバルリーダーであるマット・ムーアは次のように述べています。「経済、インフレ、サイバーセキュリティは経営陣のリスクアジェンダの中で明らかに大きな位置を占めています。しかしながら、トップリーダー達はこれらのリスクは互いに絡み合っており、一つのものとして取り組む必要性を理解しています。経営陣と取締役会は、変化のスピードに歩調を合わせて、さまざまな戦略面や経営面での懸念に機敏に対応する必要があります。リーダーには、業務や生産性、収益性を害することなく、複数の外部リスクを効果的に管理することが求められています」。トップリスクとしては入りませんでしたが、地政学的な出来事はリスク全体に大きな波及効果をもたらしました。2023年10月7日に中東で発生した事件以前の調査では、2024年のような「重大な影響」レベルと評価されたリスク項目はありませんでしたが、この攻撃後に集められた回答では、多くのリスクの評価が高くなり、4つのリスク項目が「重大な影響」レベルと評価されました。プロティビティのリスク・コンプライアンス・ソリューションのシニアマネージングディレクタで、当社のグローバル・ソート・リーダーシップ・プログラムのリーダーであるキャロル・ボーミエ氏は次のように述べています。「最近の経済発展や中央銀行の政策が、ソフトランディングにつながるのか、それとも組織に劇的な変化を強いるような景気後退につながるのかは未知の問題です。このような不透明な経済情勢と同時に、広範囲かつ多くの分野の規制の変更も生じており、これによりビジネスリーダーは、これらの変更が自社の経営にどのような影響を及ぼすかについてさまざまな結果を想定して計画を立てる必要があります」。10年後を見据えた場合、サイバーセキュリティは最も差し迫ったリスク問題であり、サイバー脅威に対するリスク評価は昨年の調査より11%以上増加しており、本調査開始以来で最も大きな増加幅となっています。エンタープライズ・リスク・マネジメントの教授で、ノースカロライナ州立大学ERMイニシアチブのディレクターであり、この報告書の共著者であるマーク・ビーズリー博士は次のように述べています。「2024年のリスクランキングでは、経済リスクがトップである一方、リーダーによる短期および長期両方の評価で、昨年はトップ5には全く入らなかったサイバー脅威がトップに浮上しました。この飛躍は、急速に進化する技術の歩がもたらす複雑なサイバーリスクの状況に対する認識の高まりと、リーダーたちがこれらの脅威に真剣に取り組んでいることを反映しています」。プロティビティのグローバル・セキュリティ&プライバシーのソリューションリーダーであるサミア・アンサリ氏は次のように述べています。「今後10年間で、人工知能、クラウド、そして予想される量子コンピューティングなどのテクノロジーが台頭し、組織がデータ保護やセキュリティ関連の重要な問題にどのように対処するかに変化をもたらすでしょう。新しいテクノロジーに迅速に適応するため、多くの組織はアウトソーシングやコ・ソーシングへの依存度を高めて業務遂行や市場拡大の目標を達成しようとしています。これに伴い、組織は外部パートナーが現行の法律や規制を遵守し、自社と顧客のデータの安全性を確保していることを確認することが求められ、新たなリスクとなります」。企業が行動を起こすには時間軸にかかわらず、今年の調査結果は、企業をリスクから守り、将来の成功の可能性を最大化するために、経営幹部がとるべき重要な取り組みを浮き彫りにしています。プロティビティとノースカロライナ州のERMイニシアチブの報告書は、下記のような経営幹部が取り組むべき主要な懸念分野への次のステップを概説しています。不透明な経済環境を乗り切る経営幹部が考えるべきサイバー問題人工知能の活用を推進新たな人材戦略の導入地政学的リスク状況の理解と管理 利用可能なリソースプロティビティとノースカロライナ州立大学のERMイニシアチブによる「2024年と10年後のトップリスクに関するエグゼクティブの視点」レポートは、企業タイプ、規模、業種、地域、回答者の役職にそれぞれ分けられた詳細な結果と分析を提供しています。この報告書は、グローバル・ウェビナー・シリーズ、インフォグラフィック、調査結果に関するポッドキャストとともに、こちらから無料でダウンロードできます。プロティビティのグローバル・ウェビナー・シリーズは、2024年1月11日午後11時(米国東部時間)より、プロティビティのマシュー・ムーアがホスト役を務め、プロティビティ、マクロポリシー・パースペクティブズ、プルデンシャル・ファイナンシャルの経営幹部が登壇して、調査結果の意味について議論する1時間のパネルディスカッションで幕を開けます。参加登録はこちらから。ノースカロライナ州立大学の企業リスク管理(ERM)イニシアチブについてノースカロライナ州立大学プール経営学部のエンタープライズ・リスク・マネジメント(ERM)イニシアチブは、ERMの実践と戦略およびコーポレート・ガバナンスとの統合に関するソート・リーダーシップを提供しています。ERMイニシアチブの教授陣は、取締役会や上級経営陣と頻繁に連携し、ERMを戦略やガバナンスに結びつける手助けをし、経営幹部向けのワークショップや教育研修セッションを主催し、より効果的なリスク管理手法の実践的アプローチに関する研究や論文を発表しています(www.erm.ncsu.edu)。※本資料は、2023年12月7日付けで米国Protiviti Inc.が発表したプレスリリースを翻訳したものです。本件に関するお問い合わせ先:プロティビティLLC マーケティング シニアマネージャ 尾﨑 美惠子Email: [email protected] About ProtivitiProtiviti (www.protiviti.com) is a global consulting firm that delivers deep expertise, objective insights, a tailored approach and unparalleled collaboration to help leaders confidently face the future. Protiviti and its independent and locally owned member firms provide clients with consulting and managed solutions in finance, technology, operations, data, digital, legal, HR, risk and internal audit through a network of more than 90 offices in over 25 countries. Named to the Fortune 100 Best Companies to Work For® list list for the 10th consecutive year, Protiviti has served more than 80 percent of Fortune 100 and nearly 80 percent of Fortune 500 companies. The firm also works with government agencies and smaller, growing companies, including those looking to go public. Protiviti is a wholly owned subsidiary of Robert Half (NYSE: RHI).